「本物のおいしさ、作法などを体験することで食文化の素晴らしさや食事の大切さ、楽しさを学んで」と国際観光日本レストラン協会(JRA)は8月末まで「親子体験食味学習会」を全国の会員施設で実施している。23日、中国料理を提供する「北京」の帝国ホテル店(東京・内幸町)での学習会を取材した。
昨年、協会創立50周年の記念事業として実施したところ好評だったため、今年は夏休み企画として行うことにした。協会加盟のレストランや料亭など37店舗が協力。北京帝国ホテル店はその1つだ。
学習会は23、24の2日間実施。23日は4組10人が参加した。「初めての体験で緊張しています」というのは千葉県我孫子市在住の仲野真知子さん(39)。新聞記事で学習会を知り、息子の博人くん(7)とともに参加した。参加費は1人3千円。
この日は月餅やシューマイ作りなどに挑戦。店が用意したコック帽とエプロンを身につけると、立派な調理人ぶり。保護者も思わず持参のカメラで記念撮影していた。
同店調理部の仁志正幸さんの指導でさっそく調理開始。「粘土遊びと一緒だよ」という仁志さんの手さばきを真似するが、「難しい」「うまくできた」など、反応も様々。博人くんは「難しいけど楽しかったよ」とニッコリ。
この後、コース料理とともに、自作のシューマイを味わった。
同店は昨年も参加。支配人の廣石尚志さんは、「店にとっても初めての経験だったが、とても勉強になった。ファーストフードやインスタント食品にはない、料理の面白さ、楽しさを提供できたと思う」と子供たちの取り組みに目を細めていた。
見よう見まねで食材を作る親子